- Q.
木造の劣化対策において「維持保全の強化」を図る場合、具体的にどの部位の点検を計画すればよいでしょうか。例えば、基礎高さ300mm以上、かつ、雨はね防止措置+維持保全の強化を行う場合、点検対象はどこでしょうか。
- A.
各性能項目ごとに必要な点検対象部位は、別紙7(PDF)をご参照ください。例えば、基礎高さが300mm 以上で雨はね防止措置を講じる場合における「維持保全の強化」の対象部位は、土台、床・床組です。
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- Q.
評価基準「構造躯体等の劣化対策(木造)b.土台」について、K3、K2相当以上の防腐・防蟻処理とは何ですか。
- A.
旧JAS認定のもの及びAQ認証材(日本住宅・木材技術センターが認証している木材加工品)で別紙5(PDF)に示すものは、K3、K2相当以上の防腐・防蟻処理として取り扱っています。詳しくは別紙5(PDF)をご参照ください。
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- Q.
木造の劣化対策において、既に設置されている樹種はどのように特定するのでしょうか。
- A.
設計図書に記載されている情報で確認してください。設計図書で確認できない場合は認められません。
- Q.
「i.構造部材等」と「j.顕在化している劣化事象」の違いは何ですか?それぞれどうやって確認しますか
- A.
・i.構造部材等:新築時に用いられた材料・構法の適切性
→新築時の確認済証・検査済証や、建築士による現地・書類調査により、建築基準法の仕様規定に適合していることを確認してください。:適法に建設されていれば適合していると判断
・j.顕在化している劣化事象:現在、構造耐力上主要な部分に生じている劣化事象
→インスペクションにより生じていないことを確認してください。:劣化事象を把握したら、補修が必要
- Q.
建設時に一定の品質管理がなされていない住宅の中性化深さが、評価基準に適合しているか確認したいと考えています。
しかし、耐力壁以外のかぶり厚さ20㎜の壁や床でしか、サンプル調査を行うことができません。
別表8にはかぶり厚さ30㎜、40㎜の基準値しかありませんが、評価基準への適否をどのように判断すればよいでしょうか。
- A.
耐力壁以外のかぶり厚さ20㎜の壁や床で行ったサンプル調査の結果が、別表8の基準値を超えていないことを確認することにより、基準への適否を判断してください。
別表8において判断に用いる最小かぶり厚さは、当該建物の最もかぶり厚さが小さい耐力壁、柱又ははり等構造耐力上主要な部分のかぶり厚さとしてください。
- Q.
過去に実施した大規模修繕工事の際に中性化深さを調査した結果が残っているが、これを交付申請の際に用いることができるか。
- A.
中性化深さが経年数に比べて進んでいないことを確認することにより評価基準適合を確認する場合、中性化深さの測定方法は、サンプル調査Bによることとしています。住宅の階数に応じてサンプルの数、中性化の測定方法などを評価基準において定めています。
過去の調査結果が、このサンプル調査Bのルールに則ったものであれば、本事業の交付申請時に用いることができます。
例 5階建てRC共同住宅の場合
・サンプル数 1階と5階で各3カ所ずつ
・コアの採取方法 JIS A1107
・中性化深さの測定方法 JIS A1152
・最も中性化が進んだ箇所の中性化深さが評価基準別表を満たすこと。
・コアの採取方法、中性化深さの測定方法は、NDIS3419にもとづくドリル削孔法によることができます。この場合、コア採取1カ所につきドリル3孔を行って、各箇所で平均値を算定、当該箇所の中性化深さとしてください。
- Q.
鉄筋のかぶり厚さについて、新築時の図書等がない場合、実測により定めることは可能か?
- A.
原則として鉄筋のかぶり厚さを判断するのは新築時の施工管理記録等の図書等によることとしていますが、以下の方法による実測によることを可能とします。
<かぶり厚さの調査・判定方法>
調査対象:外壁の面の10%以上を抽出し、その外側・内側両方を対象とし、各面で10本以上の鉄筋を対象にかぶり厚さを調査する。
調査方法:電磁誘導法によるコンクリート中の鉄筋位置の測定方法(JASS5T608)又は同等の精度、範囲で検査を行える方法。
判定:以下の3つ全てを満たすことが必要。証明しようとするかぶり厚さをCdとして、
・測定によるかぶり厚さの最小値>Cd-10mm
・Cdを下回る測定結果が、測定箇所全体の15%以下
・Cd≦測定によるかぶり厚さの平均値≦Cd+20mm
- Q.
木造住宅のバルコニー下に居室がある場合等、小屋裏に該当する部分には断熱材が充填されている状態でも、小屋裏点検口が必要か。
- A.
断熱材等で充填された小屋裏、床下であっても、点検を行えることが必要です。
外壁に近い部分、水回り等、湿気が高くなりやすい部分に、点検口を設けてください。